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第3回将棋電王戦について。 プロ棋士側は事前にどう時間配分を予定するのか。

今回の記事は、第3回将棋電王戦のことについて書きます。


第3回将棋電王戦で注目したい点の一つに
プロ棋士側が事前にどういう時間配分を予定しているのか?

ここに真吾オジサンは注目しております。


まだ、第3回将棋電王戦の持ち時間さえ決まっていないときに
こういうことを記事に書くのもどうかとは思うのですが、
ここが大きなポイントになるはずだと思っております。


第3回将棋電王戦でも、アンチ・コンピュータ戦略をとることはなく
平生の対局の時のように指されるプロ棋士がいる可能性も否定はできないですよね。

こういうプロ棋士がいた場合に、
真吾オジサンが注目しているのが、
事前にどういう時間配分を予定されるのか?
なのです。



序盤に~分(時間)、
中盤に~分(時間)、
終盤に~分(時間)。


平生のプロ棋士同士の対局のとき、
多分、こういう3段階に分けて時間配分を予定されておられると思うのです。

こういう時間配分の仕方で、
第3回将棋電王戦の場でもそうされるのか?

ここに注目しております。


こう書きますと、
「このオジサンは何を言っておるのか?
それは当たり前だろう、
それ以外にどういう時間配分をするというのだ?」
と思われる方のほうが圧倒的に多そうですよね。




ところで、コンピュータ将棋と沢山対局をされたことのある腕自慢の方でしたら、
こういうご経験もあるのではないですか?


「お~ 今回の対局は我ながら上手く中盤戦を指せたな。
あの一手にコンピュータ将棋も悲鳴を上げざるを得ないことになったのだろうな。
ど~よ、この俺様の中盤力!
いい感じで終盤戦まで持って来れたので、
我ながらうっとりしそうなまでの快勝の棋譜になりそうだな!」

こういう悦に入った気持ちで、
相当に優勢な展開で終盤戦に突入したものの、
コンピュータ将棋の意表の受けにあって、
そこからだんだんと怪しい局面にされてしまい、
とうとう最後には大逆転の技をかけられてしまった…

きっと、このご経験はおありでしょう?
家庭用のPCの場合でしたら
こういうことはあってもなんら不思議ではないはずですけれどね。

真吾オジサンはもうこの構図を
何度も何度も経験させてもらいましたけれどね。



で、こうなるのは、ただたんに真吾オジサンの終盤力にだけ
問題があるのではないと思うのです。

第2回将棋電王戦では、確かな終盤力で知られているという
船江恒平五段でさえも、大逆転負けされましたよね。

このあたりのことを思いますと、
コンピュータ将棋の粘り・しぶとさというものは
少々のものではないはずなのです。



もう少し具体的に書きましょうか?

「これはもう寄せられそうだな…」
こういう局面になるわけです。

まず、こういう局面まで持ち込むことも
そう簡単ではないはずなのですが、
まあ腕自慢の方でしたら、
多分ここまで持ち込めたご経験もあると思います。

ところが…

ここからがソフトによって異なりはするのですが、
コンピュータ将棋の粘りが始まることになるのです。

Bonanzaは設定によりましては割と淡白に投了することもあるのですが、
これが激指・AI将棋になりますと、
こういう相当に優勢な形勢で終盤戦に突入できましても、
自陣を再補強したりなどをして粘り倒すものなのです。

AI将棋ですと、場合によりましては
玉がひょろひょろと逃げ回り出すようなことを始めるのです。

こう指されますと、これが厄介なものなのです。

こちらは人間ですので、こういう粘りに合いますと、
そのうちにミスをすることも多いわけです。

それも連続してミスをしてしまうことも多くなるものなのです。

「しまった!!」
で動揺しているときにはそういうミスを
兎角し易くなるものですからね。


直ぐに
「大逆転の一打を浴びてしまったぞ!!」
ではなくても、こういう展開にしてしまいますと、
大概の場合には負けてしまうものだと思いますね。

相手がコンピュータ将棋ですと、
特にそうなりやすいように思いますね。


このコンピュータ将棋の粘り。
これには要注意しておくに越したことはないと思いますね。


「上手く終盤戦に持ち込めた局面から
この粘りによって中盤戦に押し戻されてしまった…」

こういう展開に持ち込まれたことはきっとあるでしょう?

真吾オジサンの経験では非常に多いですね。
多いですね、どころかしょっちゅうですね。

激指が相手の場合ですと、
一直線に勝てたというのはあることもあるのですが、
そうではないほうが圧倒的に多いですよ。

まず、こういう粘られる展開にはなるくらいには思っておいたほうが
いいくらいに最近では思ってさえおります。



コンピュータ将棋にはこの粘りに特徴があると思います。

なので、事前に時間配分の予定を立てるときにも
この粘りも頭の中に入れておいて、
それなりの時間配分にしておくに越したことはないな、
と最近では思うようになりました。

人間同士の対局のときとは、異なる時間配分のほうがベターだと思いますね。


序盤に~分(時間)、
中盤に~分(時間)
終盤に~分(時間)。

ここで話を終わらせないで、さらに

二度目の中盤に~分、
二度目の終盤に~分

と付け加えて事前に時間配分の予定するほうがいいように思っております。



昔、大山名人のことを書いてあるものを読んだのですが、
そこには、大山名人は若い頃には時間を全部使い切るようにしていたが、
歳をとられてからは、30分程度は最後に残すように指されていた
とかなんとか書かれてあったように思います。

もう昔過ぎて記憶が正しいのかどうだか知りませんが、
真吾オジサンが記憶違いをしていなければ、
多分、そういうことがどこかに書かれてあったように思います。


この大山流の時間配分がいいかもしれませんよね。

第3回将棋電王戦で、いつも通りに指して
勝とうと思われているプロ棋士の場合にはね。

兎に角30分は残しておくような指し方ですと、
2度目の中盤・終盤があることになった展開に持ち込まれても
30分あれば、もうそこの局面では秒読みになっていた…
とは随分と違うでしょうからね。

1分将棋になったら、
将棋倶楽部24でponanza・bonkrasが
大暴れしたときのようなことになるのは
ほぼ見えていることですからね。

こうなりますと、仮に2度目の中盤・終盤でも
まだ何とかプロ棋士がそこで優勢を持続できていた場合でも
結局のところ、逆転負けすることになるでしょうからね。


1分将棋になった局面では、
「私ならこの局面からなら、もう目隠し将棋でも勝てるな!」
このくらいの大差も大差にしておかないと
相当に危険だと思っているくらいのほうがいいですよね。



まあ、真吾オジサンはこのように思っております。

なので、第3回将棋電王戦の場で、
プロ棋士が時間の面でも、
人間のときとは異なる工夫をされるか否かに注目しております。

コンピュータ将棋の粘り強さを頭に入れて置かれて、
事前にそういう時間配分の予定されるか否かにも注目しております。


逆に言いますと、こういう工夫を何らされてないようですと、
第3回将棋電王戦の場でも、
船江恒平五段のような残念な敗北があっても
そう不思議なことではないと思いますね。




 第3回将棋電王戦について・記事一覧表


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